香りの散歩道


長崎家の籐細工

墨絵・朝野泰昌
「朝野家 香りの散歩道」
この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。

今日のお相手は、私、木村匡也です。

使い込むほどに愛着が増す。そんなモノと一緒に暮らしたいと思いませんか。

松江には、江戸時代から受け継がれてきた籐細工の技があります。
ラタンとも呼ばれる籐を使って、籠を編んだり、土瓶の取っ手を作ったり。
その見事な技を見ることができる展覧会『長崎家の籐細工』が、松江歴史館で開催されています。

初代から現代まで、順を追って展示された籐細工は、工芸品としての美しさに息を飲むだけでなく、愛用していた人たちの暮らしぶりが目に浮かぶようです。

それは、移り変わる時代に合わせ、生業(なりわい)として形を変えながら続いてきたことを物語っています。

初代の長崎仲蔵(ながさき・なかぞう)は、松江藩の江戸屋敷で料理方を務めながら、籐細工を始めました。
二代目の福太郎(ふくたろう)は、籐で花の模様を作る「花結(はなむすび)」という編み方を考案し、長崎家に伝わる特別な技になったのです。

同じ編み方でも、作り手の個性が出るのは、手仕事の面白いところ。
今は、六代目の長崎誠(ながさき・まこと)さんが、「出雲かんべの里」の工房で、その技を次の世代に伝えています。

弟子となり、八代目を継いだ川口淳平(かわぐち・じゅんぺい)さんの籠は、海外からも注目されているとか。
松江藩の宝が、世界の宝になる日が来るかもしれませんね。

『長崎家の籐細工』展は、松江歴史館で9月15日まで開催中です。


「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

8月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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